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錬金術的(1)

1 名前: 郵便 1999/07/21(水) 01:24
太陽は人間存在の本質を表わす。ホロスコープにおけるその位置は最大の要因である。なぜならば
太陽がある獣帯宮は本質的自己の本性を示すからであり、それは個人の一生の運命を支配し形成するからである。

月は通常の心を表わし、その獣帯における位置は、人間が世界を展望するにあたっての一種の自我意識を決定する。月は太陽を反映するので、人間内でのその行動はペルソナ、すなわち仮面、真の自己を覆う人格としてのそれである。

水星(メルクリウス)のカメレオン的性格はこの惑星をしてどの獣帯の宮に在ってもそれを知性で活気づける。さらに、他の惑星と近いときには、その惑星の機能を自己のものとし、鋭敏さを付加する。水星は人間の本性の可変的側面を表わす。

金星(ウェヌス)も他の惑星と同じく、良い星相をもつことも、悪い星相を持つこともある。つまりそれと他の惑星のあいだで天使たちはその機能を強めたり妨げたりする。たとえば土星が、本能の原型としての金星に対して矩の位置(右の側から)になると、個人の欲望に対する抑制として働く。これは含まれている他の占星術的要因によって、禁欲主義となったり抑圧となったりする。

火星(マルス)の心理的原理は情緒統御である。とはいえ、火星にとって不利益に作用する天秤宮のような宮においては、その軍事的機敏さは崩れ去り、危険なものとなる。他のすべての惑星と同じく、自己の能動性のある宮、火星でいえば白羊宮にあれば最高となる。

木星(ユピテル)は火星に対する相補的な情緒を司る惑星であり、火星の収縮性に対して拡大性を持っている。そのうえ、各惑星は男性的役割と女性的役割の両者を持つが、木星は人馬宮では能動的であり、双魚宮では受動的である。これらは均衡を微妙に左右する。

土星(サトゥルヌス)は知性のシンボルであり、他の惑星と同じく世俗の家に影響を与えるので、その冷静で長期的な展望は、これが誕生時に在った家により支配されるどの人生領域にも波及する。かくしてもしそれが第二の家に在れば人間を仕事において慎重にさせ、第五の家に在れば恋愛において成功をあてにさせる。

金は地上の太陽であり、水銀にその名(メルクリウス)を与えたのは錬金術師であった。鉛(基礎的意識)を金(知性)に変えるためには、大宇宙の連合がどうしても必要だった。錬金術はその作業をはじめる最善の時刻を選ぶのに占星術の技法を直接に利用した。錬金術師たちの言うには、立派な仕事は太陽が白羊宮か金牛宮か双子宮にあるときに開始すべきだった。

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