こんな文章が回ってきました。(33)
- 2 名前: radio 1999/06/30(水) 12:07
- 当編集部と提携関係にある(有)○○工務店がこの度、電熱を用いて無機物同士の
会話を録音する、珍なる機器を発明した。
その内容の一部をここに掲載する。
A: パソコン B: プリンター
録音地 ………… 都内オフィス
A ちゃんとやれよ!
B うるせえよ。
A A4じゃなくて、B5だって言ってんのがわかんねえのか!
B 設定されてない。
A すぐそれだ・・・。
B 何だよ!
A 何か起こると「設定されてない」の一点張りだ。もう少し柔軟に対応しろ!
B おまえだって立ち上げるまでに設定、設定って騒ぐだろ!
A 俺はさ、他にもいろいろやることあるんだよ。表計算とかデータベースとか・・・
B それがどうした。
A おまえなんか、ただプリント垂れ流してりゃいいじゃねえか。
B あ。そういうことを言うのか。
A 何だ。
B 文字化けしてやる。
A あのなぁ・・・
B メモハレミミホ¥¥@、とか意味なく並べてやるー。
A 紙がもったいないだろ。
B うるさい!!
A トレイに入ってるのがB5なんだからさ、ちょっと考えればわかるだろ。
B 設定されてない。
A またか・・・。
B だいたいB判なんて、日本だけらしいぞ。
A そんな、いまさらの話はいいよ。
B おまえがモニターに頼んで「用紙設定を変更して下さい」って
ダイアログ出してもらえばいいじゃないか。
A いつもいつも仕事は俺か。
B ヘルプボタンもあるんだろ。
A あのね、本当にパソコンが使えない人は、ヘルプボタンがどこに
あるかさえ知らないの。
B 慣れないことするからだよ。
A そう言うな。機械にめっぽう弱い部長が、苦しみながらようやく
作った文書じゃないか。
B 部の歓迎会のチラシなんて、手で書けばいいだろ。
A そうだけど・・・。
B 社内メールで送るとかさ。
A あの部長がメールを送れるようになるのは、早くて22世紀だと思うよ。
B 生きてればの話だなぁ~。
A なあ、出力してやろうよ
B 設定されてない。
A まだ言ってんのか!
B よく見ろよ。誤字脱字だらけだぞ!
A まあね・・・。
B こんなの出力したって、どうせ修正ペンで書き直しだ。
A 「この足袋は」って、なんだこりゃ?
B 「この度は」、だろうな・・・。
A ひどいね。
B それはおまえの変換ソフトも悪いんだぞ。
A 何だと!!
B おまえって「今日行く?」って入力すると、いつもまず「教育?」っ変換するだろ。
A 一番長く読みとれる言葉から選択するのが基本だ。
B それこそ柔軟に対応しろ。みんな怒ってるぞ!
A そうか?
B そりゃそうだろ。教育かどうか尋ねる機会なんて、特にないだろ~。
A 悪かったな。俺は他にもいろいろ考えることがあって忙しいんだよ!!
B またプリンターが怠けてるみたいな言い方しやがって!!
A 仕事量が違うのは本当のことだろ。
B …それ以上言ったら、よく読むと呪文になるように文字化けしてやる!!
A おい、部長がもう一度チャレンジしてるぞ。
B あきらめ悪いなぁ・・・。
A 今度こそ頼む!!
B 何が?
A 何がって、プリントアウトだよ!!
B さっきの文書か・・・。
A あぁ。
B まぁ、一応がんばるよ。
A 一応じゃ困るんだよ! 歓迎会は明日だぜ!!
B それは読めばわかる。
A 部長はどうしても今日部員に配りたいんだよ!!
B 設定されてない。
A いいか・・・。友達として言っておく。
B 何だ。
A おまえ、このオフィスに来て何年になる?
B 再来月で4年かなぁ。
A 4年か…。そろそろ危ないな・・・。
B う・・・。
A 技術の進歩はすごいからな。お互い、しっかり仕事しないとアウトだ!
B いや、俺はまだまだ現役でやれる!!
A 備品の最終決済はこの部長がするんだぞ!!
B うそ!!
A 本当だよ。
B さっそくプリントしようじゃないか!
A わかってくれたか!!
B 用紙設定は俺に任せろ!!
A …
B どうした!!
A …
B 何だよ、フリーズかよ!
A …
B この部長に再起動は無理だろうなぁ・・・
A …
B あ! 電源抜いちゃった! いきなり最後の手段を使うとは!!
A ああ…
B おお、起きたか。
A 今、何が起こったの?
B おまえがフリーズして、部長がコンセントを抜き差しして、再起動だ!
A ああ、そう…
B さっきの文書、覚えてる?
A さっきの文書って?
B やっぱり保存してなかったか…
A ねえ、さっきの文書って?
B 誰か部長に教えてやってくれぇ~
(以下無音)