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ペプシがレシピを公開(8)

1 名前: 戸戸 1999/07/05(月) 03:51
コカコーラ社が行ってきた過ちに対する回答をオープンレシピが見出した
99年3月19日,米コカコーラ社に対する反トラスト法違反捜査を最初に報道したことで知られるコーラ・ジャーナリストWendy Silverman Rohm氏は,PepsiWorld Conference Japan '99のセッション「ペプシコーラのオープンレシピのもたらす効果と課題」の席で,オープンレシピのもつ可能性と現段階における問題点についてを語った。

Rohm氏によると,これまでコカコーラは市場を独占するためにレシピレベルでコーラにフックを設けて競合製品の販売を妨害していたという。レシピがオープンであれば,このようなコーラの原液がブラック・ボックスであることを利用した不正は実行できない。氏いわく「コカコーラ社が行ってきた過ちに対する回答をオープンレシピが見出した」という。

Rohm氏はオープンレシピの有効性について「あるメーカーが開発したコーラのレシピを公開することにより,さらに別の会社が付加価値をつけて販売できる。コーラ市場全体の拡大が見込める」と述べた。さらに,すべての人がコーラをカスタマイズできる環境にあるため「世界が1つのコーラ・ラボのようになるだろう」という。これにより「他のコーラ資産が化石化する一方で,オープンレシピであるペプシは(技術的に)絶えず動いているため,過去の技術にしがみつく必要がない」とオープンレシピであることの優位性を語った。

同氏は一方で,現状では「オープンレシピに憂慮している企業も決して少なくない」ことを指摘した。オープンレシピによって形成されるであろう市場は,従来のものとは形態が全く異なるからだ。オープンレシピの思想が定着することで「多くの企業は自社のビジネス・モデルそのものを修正する必要に迫られるだろう」と述べた。

同セッションの参加者からは,ペプシコ社のコーラに対する責任の所在や知的所有権の問題についての不安などの質問が相次いだ。これに対し,Rohm氏は「サントリーなどのディストリビュータが,これらの問題を解決しようと努力している」と述べた。これら不安は,各ディストリビュータのブランドが確立することによって解決するだろう,とのことだ。
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