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稲毛駅○ァースト○ッチンのキチ○イ(84)

18 名前: マァヴ 1999/08/01(日) 04:47
かつておいらが東高円寺に住んでいた頃
蒸し暑い深夜1時。仕事が終わってアパートに帰る時
青梅街道から、薄暗い住宅街へと入る路地を歩いていると
何かをたたき壊す音がします

「ボコン!」「バコン」

よく見ると、暗がりに一人の男が、何か得物を持って立っています
つい5分前までの普段の生活からこの異常な状況に対応しきれなかったおいらは
なんとなく吸い寄せられるように、その男のいる方に歩いて行きました

男が手に持っているのは片手に余るくらいのハンマー‥‥
それを周辺のブロックや塀にたたきつけて暴れているのです
今思えば、なぜそこで引き返さなかったのかよくわかりません
男との距離がどんどん近くなっていきます
急に襲ってきたらよけられないくらいに近づいたとき
男が、おいらの方をにらみつけてきました
薄暗がりで目だけが爛々と光を放っているように見えたのは
気のせいだったのでしょうか

「オレは気狂いだ! もう何度も病院に入ってる」
「明日からまた入院だ」

なぜ、その時それでもその道を進もうとしたのか
今になっても自分の精神状態が理解できないのですが
おいらは、その男とすれちがい
鳴り響く破壊音に背を向け
振り返ることなく歩きつづけました。
いつ、自分の後頭部にハンマーが打ちおろされるかと
おおのきながら

それから1時間ほどして
やめればいいのに現場を見に戻ると
彼の家とおぼしき建物は
深夜にもかかわらず煌々と灯がともり
家中からはハンマーで建物を殴る音と
男の奇声が響き渡ってました

自称「気狂い」さんに会ったのは
これが最初で最後でした
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